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ねじりと空気抜き
腸に詰めたら一定の長さにそろえてねじっていきます。 ソーセージの表面がピンと張って、またほどけないよう少しきつめにねじります。その後、ソーセージに空気が入っているところがあれば、丁寧にまち針でさして空気を抜きます。
楽しい一連の作業も、何時間もやっているとけっこう大変です。腸につめてもつめても肉がなくならず、朝9時から午後3時までかかってようやく燻煙までたどり着きました。やっと休憩です。
- - - - - ひとやすみ - - - - -
遅めの昼食はゆでたホカホカじゃがいもと新鮮な魚貝類、できたてのベーコン!ムール貝は大人気であっという間になくなりました。
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(写真を撮る間もなく食べてしまったので、じゃがいもは生、ムール貝は殻だけ…) |
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燻煙
さっと水洗いされたソーセージはきちんとそろえてつるされ、乾燥・燻煙にかけられます。今回は桜のチップを使い、約2時間ほど燻煙しました。
その後20〜30分ほどボイルして、水にさらします。その大量のソーセージといったら、抱えきれないくらいの大きなたらいに肉屋の見学かと思うほど山盛り。 (しかもこの時ゆで上がったのは、まだ半分の量なのです)
氷水にとって肉の温度が10℃近くまで下がったら水を切り、ペーパータオルで水気を丁寧に拭き取ってできあがりです。
(←家で燻煙するときはこんな道具をつかいます)
できあがり、試食
できたてのソーセージをさっそく味見。実は今回結着剤のつもりで間違えてただのスパイスミックスを入れていたせいか、肉団子に似た?食感でしたが、味はなかなか。オリジナルに調合したスパイスが程良くきいた、おいしいソーセージができました。
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帰ってから、作ったソーセージをフライパンで炒めて食べました。油は引かなくてもソーセージから出てきます。焦げ目が付くと、いっそうおいしそうです。市販の物のように強い塩気がないので、食べるときに数滴だけしょうゆを垂らして食べてみました。
噛めば噛むほど肉本来の旨味が出てきて、口の中にグリーンペッパーのピリッとしたさわやかな辛みも広がって、お店で売ってるものとはまるで別物でした。これだけで、充分メインメニューになれるソーセージです。
ベーコンを試食
この日あらかじめ下味を付けておいたバラ肉にたこ糸を通して燻煙をかけた、つくりたてベーコンも頂きました。スライスして、火を通さずそのまま食べてみました。生ハムのような味で、脂の部分もしつこくなく、いくらでも食べられそうです。
翌日、家にあった市販の真空パックのベーコンと、この手作りベーコンの両方を使ったベーコンエッグを作ってみました。
まず色からして全然違います。手作りベーコンの自然な肉の色の前では、市販ベーコンのピンク色はちょっと不自然な感じです。 焼き上がったベーコンエッグを見ると、手作りのベーコンはむしろ肉に近い状態で、噛みごたえもあり、とてもジューシーです。一方市販ベーコンは箸で切れるような柔らかさ。ソーセージに続き、こちらも両者まったく別物だったのでした。
スーパーなどで売られているソーセージやベーコン、ハムなどは、保存のため、見栄えをよくするためにいろいろな添加物が入っていて、肉とは遠くかけ離れた新しい別の食品であるような、妙にきれいな色つやになってしまっているものもあります。
新鮮な放牧豚を使った今回の加工体験に参加し、実際に自分で作ってみることで、「肉」の加工品なんだなあ(あたりまえですが)ということ、そして「健康にいい食品」があちこちで話題になりますが、本当の物を食べていれば、自然に健康であるのではないかな、ということを改めて納得させてくれるような、味わいぶかいソーセージ、ベーコンと出会うことができました。■
              
おまけ :ウインナーソーセージとフランクフルトソーセージの違い
羊の腸を使うのがウインナー、羊よりちょっと太めの豚の腸を使うのがフランクフルト、だそうです。大きさの違いかと思っていたけど、ある意味当たっていたのかも?
* 放牧豚について、くわしくはこちらのページへどうぞ →シンフォニーファームの放牧豚
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